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難波ちゃんのこと

今から45年前の、19歳の吉備の国の乙女の作。
c0356158_22175377.jpg
この頃、難波ちゃんのことが思い出されてならない。

難波ちゃんは、難波えみこちゃん。
結婚されて苗字も変わっていらっしゃるかもしれない。
姉御肌だった彼女のことだから、お婿さんを取っているかもしれない。
子供さんもすっかり自立し、うちと同じように夫婦二人暮らしとか。
それとも、お孫さんと同居して、日々大きな声で孫育てしていらっしゃるとか。

難波ちゃんは、18歳で就職した百貨店の社員寮で同室だった同期の人。
岡山県出身。
同期は岡山県人が半分くらいいて、寮が岡山県人に乗っ取られたようににぎやかだった。
まず全員声が大きい。
岡山県人は方言丸出しで自然のまま。
ーあんた、そんなんじゃおえんが
ー○○(呼称なし)、食事じゃ、言うとろうが。はよ、降りてきんさい!
とかなんとか、真新しい2階建ての寮に暗い影は一つも下りる隙なしで楽しかったこと!

難波ちゃんが同室になった時には、就寝前のお肌の手入れが長かった。
マッサージから始まって、クリーム、髪のカーラー…。
声は大きいが、女らしい人だった。
正反対で暗く、彼女から見れば胡散臭い人物だったはずの私にも、ちっとも気にせず姉御のように接してくれて…。
真に優しい人とは、あんな人のことを言うのだろうと思う。

いつのころからか、彼女得意の編み物を始めた。
テレビを見ながら、本を読んでいる私の横で、熱心にレース編みを続けた。
そうしながらも、たえず口は動いていたが。

1年経ち、私はここを辞め勤労学生になることを親しい2,3人に告げた。
もちろん、難波ちゃんにも。
最後に別れるとき、難波ちゃんが、勤めている百貨店の箱に入れたものを手渡してくれた。
売り場から調達してきたらしい箱を開けると、何と、あの毎晩せっせと編んでいたレース編みのテーブルクロスだった。
c0356158_22175377.jpg

別れの記念に、そうとは言わず、編んでくれていたのだ。
これが19歳の手になるとは信じられないほど美しい。

私はこのテーブルクロスを、10年くらいは、お客様用としてお客様がある時だけ出し、家を買ったら、常時カップボードの上やピアノの上に置いてこの45年使ってきた。
見るたび、いつも難波ちゃんを思い出した。

このごろようやく、難波ちゃんがこんなに素晴らしいものを、あの若い娘の時期に編んでプレゼントしてくれたことがいかに大したことだったか、何回も深く思う。
そして、齢を取るとは、深く思うことができることである、と気づく。
そして、難波ちゃんに会いたいと切なく思う。

人として優れているとは、一々言葉にできることではない。
ただ、深く感じることだ。
若いころこんな人と共に過ごしたことがあった、というだけでも、自分は幸せな人間の部類にはいるのだろうと思う。
そして、あれこれのウラミツラミがすっと消えていく。

難波ちゃんは、今どこでどんな風に過ごしているのだろう。
多分、さして変わってはいないはずだ。
あの、大きな声でガッハッハッハ…、と底抜けに明るく笑うところなども。





by Kinotomii | 2016-06-27 23:02 | 雑記 | Trackback | Comments(0)
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