Your hair is beautiful !
このツアーには、クライストチャーチの一般家庭訪問が入っている。
邸宅訪問、というのだろうか。高級住宅街に建つお家の庭と家の中を見せていただくのである。
ツアーも最後の日のこと。この日も良く晴れた夏日より。
これが訪問したお宅です。
何だか雑草に見えるんですが、それはさて置き、
お家に入ると、その家の御主人が一人一人握手で迎えてくれる。
自分の番が来て握手であいさつすると、その人が、
Oh, your hair is beautiful !
とおっしゃった。思いがけない話題に、
Well, Thank you. I like natural hair.
と、慌てて答えると、彼は柔らかい笑顔で、Nice! と言う。
普段は全く忘れているが、私の髪は自然のままのグレーヘアーである。
そこにパーマをかけて、程よいウエーブがかかっている。近くの美容室のお兄さんに「強くかけて」と半ば脅迫してかけさせている。
色と言い、ボリュームと言い、自分でも好きである。
でもここは相手も褒めねばなるまい。ふと見ると、豪邸の御主人も白髪の髪をきれいに後ろに流している。薄めではあるが、紳士らしい正当な髪形である。
You too.
と応じると、
Yes, this is our culture. (つまり、ニュージーランド人は、自然のままを好む、とこういいたいのであろう。)
それで私も負けずに応じた。
This is my cultue.
しばらくして、家の中を自由に見てよい時間になった。台所のぬいぐるみの多さや、時代物の(100年は経っているだろう)テーブルのすばらしさについて質問していると、又こうおっしゃった。
Your hair is very nice.
Thank you . You too.
・・・・・
そうこうするうち、帰る時間になった。ほかの女性の方々は、大騒ぎしてそのナチュラルヘアーの彼と写真を撮ったりされた。
又も一人一人と握手してくれてお別れするのである。
笑顔で握手すると、又もこうおっしゃった。
Your hair is beautiful!
私も負けずにお返しした。
You too. I enjoyed very much. Thank you.
都合3回も私の髪を褒めたわけである。
楽して、染める時間もお金も使わず、時には電車で席を譲られ、良いことずくめである。
そして、ルピナスも満開。