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by Kinotomii
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打つ人も打たるる人ももろともに   良寛

金綱経の第58則 「剛経経賎」に、次のような意味の教えがある。
お坊様方は、よくここを引いてお話される。

  <もし、他人に軽んじられたり卑しめられたりしたら、前の世に罪業があって地獄に落ちるべきところを、今生で辛い思いをすることで罪が消えると思って喜びなさい>

  稲盛和夫氏は、世間からひどくたたかれたことがあり、その理不尽さに納得できず、京都の臨済宗妙心寺派の塔頭のお坊様で、後に妙心寺御住職となられる、西片擔雪(にしかたたんせつ)老師に悩みを聞いてもらっていた時、この「剛経経賎」の教えを授けられた。後にここで在家得度された。
「生きて行くことは大変ですが、仕方ありません」
本当に共感する。

 仏教の本にもここは良く出てくる。
思いがけない災難を被ると、こんなことはあまりに理不尽で辛すぎると思う時もあるが、自分の経験からも、他人の事情を見聞きしていても、不思議と、他から災難を被った後に思いもかけない天からの褒美が降りてくる。

良寛の言葉は、更に深い。
「打つ人も 打たるる人ももろともに、如露亦如電応作如是観(にょろやくにょでん おうさにょぜかん)」→良寛についてはネットに多くの情報がある。

良寛が晩年自分の出生地に帰り、一坪庵を結んで托鉢で生計を立てていた頃、芋泥棒と間違えられて村人から袋叩きに遭う。
村人は優れたお坊様であることを知らず、乞食姿の良寛を文字通り棒で叩いたわけである。後に誤解であることがわかるが、良寛は一言も弁解じみたことを云わず、ただ叩かれていたと。現代感覚からすれば愚かな事にも思える。が、この時良寛が発したのが、「如露亦如電応作如是観」
この言葉は、大内義隆の時世の句「討つ人も討たれる人も…」をもじったもので、
  <この世のものはすべて露や電光のようにはかないものである。応作如是観(応に是の如き観を作すべし)、で、このように物事見ていきなさい>という意味。

 縁によって生じたものは、本来無である。諸行は無常である、と観ずべし。
打つ者も打たれる者も、
諸行無常(世のすべてのものは移り変わって止まることがない)、
諸法無我(世のすべてのものは自分の思い通りになる物は一つもない)、
涅槃寂静(無常であり無我であると悟ることで、心は落ち着く)
この三つの大自然の真理の中で、人間は縁に導かれて日送りをしている自然の中の一つであるに過ぎない、との悟りを良寛は体得していたのでしょう。

打つ人も打たるる人ももろともに   良寛_c0356158_17002965.jpg



by Kinotomii | 2021-06-03 16:52 | 宗教 | Comments(0)